2012年3月21日水曜日

ロン・クルツのセッション

こんにちは。
ハコミセラピーの創始者、ロン・クルツの一周忌を迎えて、
昨日、東京都内で、晩年のロンのセッションをDVDで
ハコミセラピーの仲間と鑑賞しました。

ロンのセッションはボディサイコセラピーであったと思いました。

クライアントの指標を見抜き、
でも主訴の話の筋は追い、あいずちを打ちながら共感し
身体のちょっとした動きのクセを(キーゼスチャー)、
助手に手伝ってもらって、安心感を与えながら(コンテイメントワーク)
そのクセを強調してもらい(交感神経が優位な状態になり)
そこからさらなる情動が湧き出し涙が流れ(副交感神経優位な状態になり)
クライアントのインナーチャイルドをセーターに見立ててシンボルとし
セッションの最後までシンボルを大切に活用して安心感とともに着地点を
クライアントとともに探り、二人で体現する
(この場合は、赤ちゃんに見立てたセーターをクライアントが抱っこし、
そのクライアントをロンが抱っこする)

セラピストとしてのロンの在り方は、終始トラッキングしながら
クライアントと共にいて、プロセスについていくというスタンスでした。

また、このDVDはロンのデモセッションだったので
クライアントの周りには、何人ものハコミの生徒さんがいたのですが
セッションはクライアントが安全さを感じる事ができるように
とても配慮されたものでした。
その結果、場が生み出す安全性の中、セッションのプロセスが進みました。
これはバイオシステミックスでも使われる技法です。

セラピストがトラッキング(気付きを持って相手を観察する)しながら
クライアントと共にいてもトラッキングしたものが何を意味しているのか
分からなければ、あるいは感じられなければ、どうでしょう。

私が日本のハコミセラピーのトレーニングコースを終了した2010年では、
残念ながらこのトラッキングに関するトレーニングの内容は不十分だったと
思います。身体に関する知識を得ることのできるカリキュラムがありませんでした。

心と身体は一如ですが、それを踏まえたボディサイコセラピーを
身につけようとした時、ひとつのセラピーのトレーニングコースだけで
学びきるのは大変難しいことです。

ロンはバイオエナジェティックスのトレーニングをジョン・ピエラコスと
したそうです。

あらためて、ロンの偉大さを感じると共に、早すぎる死を悼みます。

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